都市の始まりは市(マーケット)にあると言われています。 人が集まって物々交換や商いをしていると、 それがさらに人を呼び、周りにいろんな機能が生まれて、 街がつくられてきたそうです。
都市ではそれぞれの必要性や価値観にしたがって、 モノやサービスといった価値を交換しています。 では、何がその価値を決めているのでしょうか。 私たちはそれが文化ではないかと考えています。
一人ひとりが何を好きで、何が大事なのか。そしてみんなが心地よく、 持続可能なのはどんな状態なのか。その土台には豊かな自然と、 そこに寄り添う様々なつくり手の存在が欠かせません。 人と人、人と自然、みんなのやり取りが積み重なって文化が生まれ、多様性も出てきます。
こんな風に文化の育つ場が「都」だとすると、どこにあるのかや、規模の大小は関係なく、 「文化(都)と市がひとつになってコミュニティが生まれ、社会が動いていく」 というのが本来の都市のコンセプトなのではないかと思えてきます。
現代の都市は複雑です。ですがそれを、 一人ひとりのアイデアや情熱、 困っていることや得意なことから見ていくと、 具体的な行動につなげていくことができます。
市(マーケット)やそこからの知見を活かすことで、 一人ひとりの心の中にある文化の種を地域に蒔き、 街をイキイキと動かしていく。 私たちはこういった状況を様々な土地で、様々な立場の 人たちとつくっていくことを目指しています。